第2回MUKOJO研究ポットラックが、2025年10月9日(木)12:15~13:30にサイエンス・コモンズにて開催されました。本学教職員9名が参加しました。
第2回のテーマは「地球に優しいモノを使った武庫女発フェムテックを考えよう!」
生活環境学部生活環境学科の澤渡千枝教授、薬学部学科の吉田都教授と薬学部健康生命薬科学科の仁木洋子准教授より、バクテリアナノセルロース、抗菌やアンチエイジングをテーマに話題提供を頂きました。
澤渡先生はバクテリアナノセルロースの生合成をされています。綿の繊維の200分の1という細さで、肌に優しいのと同時に食品(ナタデココ)として食すことも可能、かつ生分解性のため生態系にも優しいというSDGsの観点からも地球に優しい素材と言えます。ヨーロッパ諸国の言語において地球は女性名詞であることから、地球に優しい素材であるバクテリアナノセルロースを使った製品開発研究こそがフェムテックと言えるかもしれません。
吉田先生は、生体にとって悪玉菌に対する抗菌活性は強いけれども善玉菌にはほとんど抗菌活性は示さない抗菌オリゴペプチドを開発しました。開発した抗菌オリゴペプチドを澤渡先生が生合成したバクテリアナノセルロースに含ませたところ、悪玉菌の黄色ブドウ球菌には抗菌活性を示しましたが女性器に存在する善玉菌の乳酸菌にはほとんど抗菌活性を示しませんでした。この結果から、抗菌機能を付与したバクテリアナノセルロースを創ることができ、サニタリーグッズの開発に繋がる可能性を見出しました。
仁木先生からのお話では、顔の皮膚の老化に影響する因子として、紫外線だけでなく喫煙があるという話があり、会場では驚きの声が上がっていました。皮膚の細胞の活性酸素を除去することで皮膚の老化を防ぐというアンチエイジング効果があることが解りました。仁木先生は、武庫川女子大学の校祖の公江喜一郎先生のご出身である丹波地方に自生するレモンエゴマの精油には皮膚細胞の活性酸素を除去する作用があることを世界で初めて明らかにしました。アンチエイジングの化粧品開発として大きな期待が寄せられます。
ディスカッションでは、バクテリアナノセルロースに、ダイエット、抗菌やアンチエイジングなどの色々な機能性を持たせる研究を推進することで武庫川女子大学内の多くの学部が連携した共同研究となり、大型助成金申請課題につながるのではないか、企業と組んで本学発製品開発につなげられるのではないかという意見がありました。いずれの研究室でも学生が楽しんで研究を行っているとの話が印象的でした。本学でしか成し得ない学内共同研究、かつ本学学生が「私もその研究を是非やりたい!」と声を上げてくれるような研究を目指していきたいと思います。
\第3回MUKOJO研究ポットラック開催情報/
| 日時 | 2025年10月16日(木)16:45~18:15 |
|---|---|
| 場所 | 研究棟(Ⅰ)1F サイエンス・コモンズ |
| 詳細 | https://scommons.mukogawa-u.ac.jp/news/2025/09/25/post_2265/ |




