2025年度 第1回 MUKOJO研究ポットラックを、2025年8月6日(水)13:30~15:00にサイエンス・コモンズにて開催いたしました。本学教職員7名が参加し、活発な意見交換を行いました。
今回のテーマは、「感情リテラシー、教育工学、子ども」でした。社会情報学科の榎並 直子先生と和泉 志穂先生が登壇され、ご自身の専門研究と、お二人が共同で取り組まれている研究についてご紹介されました。
榎並先生は、AI(人工知能)を用いた画像認識やマテリアル計測を専門とする工学系の研究者でいらっしゃいますが、第一子の出産後、乳幼児の行動分析に強い関心を持たれました。動画から乳幼児の姿勢や動きを分析することで、養育者の違いによって子どもの食行動(食べる量や行動)に差が出ることを可視化されました。
一方、和泉先生は色彩情報を専門とし、生活の中の「色」をテーマに研究を進めていらっしゃいます。例えば、青い食べ物に対するネガティブなイメージがSNSの普及により変化しているかといった消費者行動の分析や、ランドセル選びにおける色のジェンダーバイアスなど、社会的なテーマにも取り組んでいらっしゃいます。
お二人は、ご自身の子育ての中で感じた葛藤や問題意識を出発点として、乳幼児への離乳食介助に関する共同研究に取り組まれました。
さらに、現在お二人が注力されているのが、「感情リテラシー」に関する研究です。自分や他者の感情を認識し、言語化する能力である「感情リテラシー」を育むため、色分けされたマップ(ムードメーター)を用いた教育ウェブアプリケーションを共同開発されています。このアプリは、まずは大学生を対象としていますが、今後は幼児教育にも応用し、社会貢献を目指す計画であると述べられました。
お二人の先生方からの多岐にわたる話題提供を受けて、参加者間のディスカッションでは、「感情リテラシー」の教育について、各人の知見をもとに広く活発な議論が交わされました。専門分野を超えた多角的な視点から、研究の社会実装に向けた可能性が探られました。
 次回のMUKOJO研究ポットラックも、皆様の積極的なご参加をお待ちしております。


