


第7回サイエンス・コモンズ セミナー「高齢期における感情と意思決定」を2月26日(水)、中央キャンパス研究所棟1階サイエンス・コモンズにて開催しました。本学教職員・大学院生と学外から合計13名の参加(対面5名、オンライン8名)がありました。
「サイエンス・コモンズ セミナー」では、様々な専門家によるご自身の研究に関するプレゼンテーションをきっかけに、異なる分野の研究者同士が交流し、架橋横断的な共同研究につながる場となることを目指しています。
第7回は、心理・社会福祉学部心理学科の太子のぞみ講師にご登壇いただき「高齢期における感情と意思決定」と題してレクチャーしていただきました。
レクチャーではまず高齢者による意思決定場面として免許返納を取り上げ、高齢ドライバーの免許返納意識や、免許返納に至るプロセスについての研究が紹介されました。特に、感情が運転中止や継続の選択に与える影響が強調されました。次に、家族による代理意思決定場面として認知症高齢者の家族介護者の後悔についての研究が紹介されました。高齢者のQOL(生活の質)を維持し、後悔なく人生の終末を迎えるために、感情が意思決定に与える影響が重要であることが説明されました。
【参加者の感想】
・高齢者を対象とする研究はあまりなじみがなかったため、具体的な研究の知見を、それを支える理論とともに丁寧に解説いただけたことは、たいへん勉強になりました。高齢者の感情も家族の意思決定も、これからの日本にとって重要なテーマであり続けると思うので、自身でもCiNii等で高齢者研究の知見を追いかけていきたいなと思いました。
・免許の返納という身近で避けられない話題から始めていただき、自分や家族はどうしようか?と考えるきっかけにもなりました。特に家族は公共交通機関に乏しい地域で生活していますので、免許をいつ返納すべきか、免許を返納したあとの生活をどうすべきかという点で、家族でしっかり話し合わなければいけないなと感じました。
・両親の行動や考え方について、理解を深めることができました。部下の指導や相談対応などをしていく中で、高齢期になった親や祖父母世代の方に関する知識の必要性を痛感しました。このセミナーを受けて良かったです。
今回で、2024年度のサイエンス・コモンズ セミナーは終了です。
ご参加いただいた方、誠にありがとうございました。
2025年度もサイエンス・コモンズ セミナーを企画しております。
こちらのサイエンス・コモンズのホームページに情報を掲載したします。どうぞご確認くださいませ。