



2026年10月22日(木)、中央キャンパス 研究所棟1階の「サイエンス・コモンズ」にて、2026年度 第4回サイエンス・コモンズ セミナーを開催いたしました。本セミナーは対面とオンライン(Zoom)のハイブリッド形式で行われ、学内外から13名の方にご参加いただきました。
第4回目となる今回は、「学校における保健教育の今とこれから」と題して、健康・スポーツ科学部 健康・スポーツ科学科の満武 華代 准教授にご登壇いただきました。
中学から大学までバスケットボール一筋の競技生活を送られていた満武先生。中学時代と高校時代のご自身の部活動顧問であり、保健体育科の教員でもあった先生方が教えてくださる保健授業のスタイルがそれぞれ異なっていたことに疑問を抱いたことが、現在のキャリアの始まりだったそうです。大学で保健科教育の道に進まれてからは、恩師との出会いや教育実習での手応えが人生の転機になったと語られました。「保健の授業はやりようによって、いくらでも面白くなる!」と、保健科教育学の研究に実直に取り組み続けてこられた姿がとても印象的でした。
保健科教育は以前より、児童・生徒からも「体育に比べてつまらない」「プリントの穴埋めや暗記ばかり」と思われがちで、教員側も指導法に苦慮しやすいという課題が提示されました。また、近年の保健の授業では、従来の薬物乱用防止、喫煙や飲酒の防止教育にとどまらず、熱中症対策、精神疾患、防災教育など取り扱うテーマもアップデートされています。そうした中で、満武先生が「研究者や大人が教えたい内容」と「子どもや保護者が求める内容」の一致度やニーズについて取り組まれた調査研究も紹介されました。
さらに、現行の学習指導要領と現在策定中の次期学習指導要領における保健の学習内容を示しながら、熱中症や妊娠、出産・避妊方法、人工妊娠中絶、そして多様な性の尊重といったテーマについて、これからの中学校・高等学校における学習内容や時期、時間数に関し、より検討を重ねていく必要があると述べられました。
そして、満武先生が学部生向けの教職課程の授業で実践されている、生徒が主体的に思考できるような実習や実験、ロールプレイングなどを取り入れた「面白い保健授業」へ向けた実践的なアプローチも紹介されました。満武先生の学生時代から現在に至るまでの等身大の歩みを丁寧に語っていただく中で、まさにテーマの通り、保健教育の今とこれからについて深く学ぶことができるご講演となりました。
今回のセミナーには、学校教育に関わっている方や、学校とは異なる場で保健分野に携わっている方が参加され、質疑応答の時間では様々な感想や意見が飛び交いました。参加者にとって、昔とは変化した現在の保健教育について知るとともに、これからの保健教育にとどまらず、学校教育の未来や学びのあり方について多角的に思索を深める有意義な場となりました。
\第5回サイエンス・コモンズ セミナーのご案内/
| 日時 | 2026年11月13日(金)15:00~17:00 |
|---|---|
| 場所 | 中央キャンパス 研究所棟 1階 サイエンス・コモンズ |
| テーマ | からだを支える“亜鉛”のはたらきとその可視化への挑戦 |
| 講師 | 薬学部 薬学科 教授 萩森政頼 |