





第1回サイエンス・コモンズ セミナーを2025年5月28日(水)、中央キャンパス公江記念館(KM館)3階ゲストランウンジにて開催しました。本学教職員・大学院生と学外から合計76名の参加(対面16名、オンライン60名)がありました。
「サイエンス・コモンズ セミナー」では、本学の各分野の第一線で活躍する研究者が様々な話題提供を行っています。多くの方に本学の研究に触れていただき、新たな学びや研究仲間を見つける機会を創出したいと企画しています。
第1回は、心理・社会福祉学部社会福祉学科の大岡由佳教授にご登壇いただき「こころのケガ(トラウマ)について考えてみようートラウマインフォームドな社会づくり」と題してご講演いただきました。
講演では、まずトラウマの基本的な概念とその影響について説明がありました。トラウマが引き起こす心理的・身体的な症状や、日常生活における困難について具体的な事例について話されました。中でもACEs研究について詳しく解説していただき、トラウマへの理解が深まりました。
※ACEs:Adverse Childhood Experiences(逆境的小児期体験)
後半では、トラウマインフォームドケアの重要性とその実践方法について説明がありました。トラウマインフォームドケアとは、トラウマの影響を理解し、トラウマのサインに気づき、トラウマに配慮した対応を行う視点のことです。トラウマインフォームドケアの具体的なアプローチや、日常生活や職場での実践方法について解説があり、トラウマに配慮した社会づくりについて深く考える機会となりました。
講演後、印象に残ったことやそれぞれの立場からできることについてグループディスカッションを行いました。講師を交えた意見交換会も行われ、参加者同士の交流が深まりました。
今回、大岡先生が代表理事を務められる一般社団法人TICC(https://www.jtraumainformed-tic.com/)を通じてセミナーの案内をしたところ、全国各地の行政、学校、病院、NPO等様々な立場の方にオンラインでご参加いただきました。参加してくださった皆さんからトラウマというテーマへの関心の高さが伺えました。セミナーを通し、大岡先生が取り組まれているトラウマ研究の社会における重要性について考える機会となりました。
【参加者の感想】
・大変興味深い内容でした。心に傷を負っていない人はいないと思います。自分がトラウマを抱えていたり、そのサポートをする立場だったり、様々な視点で気づきの多い内容でした。
・日々の支援で関わる方を思い浮かべて話を聞くことができました。今後の業務にも活かしていきたいと思います。
・私は海外でジェンダーに基づく暴力被害者支援に従事しています。トラウマ治療の専門家がいない状況下において、TICアプローチはとても有効なのではないかとお話を伺い感じたところです。大変勉強になりました。
\第2回サイエンス・コモンズ セミナーのご案内/
日時 | 2025年6月25日(水)16:30~18:30 |
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場所 | 中央キャンパス 公江記念館(KM館)3階 ゲストランウンジ |
詳細 | 第2回 サイエンス・コモンズ セミナーのご案内 – サイエンス・コモンズ Science Commons |